よたろぐ

弾き語り、おりたたみ自転車とカメラのブログ

自転車初心者向け Bromptonレビューと便利アイテム紹介

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Bromptonで通勤を始めて延べ300kmくらい走ったので、ここらで自転車初心者による自転車初心者のためのレビューを書いてみようと思います。

 

自転車経験と購入動機

自転車経験はほぼありません。学生時代に家~駅、駅~学校をママチャリで行き来していたのと、社会人になってから一時期GIANTの一番安いクロスバイクに乗っていた程度です。自転車に関する知識も持ち合わせていないし、サイクルウェアを着るような情熱もありません。

 

購入の動機は『移動手段が欲しい』でした。訳あって車を売らなければならなくなったため、代替手段として買いました。これまでの経験から、雨ざらしで保管するとすぐ傷んでしまうので室内で保管したい=折り畳みがよいのと、せっかくイギリスにいるのだからMade in UKがよいということでBromptonにしました。

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電車に載せて気ままな旅に出たいという動機もありましたが、まだ実現できていません。そのため、いまはもっぱら実用車として使用しています。

 

使用環境

片道15kmの通勤がメインです。イギリスの田舎なので道路の環境はかなり悪く、車道や自転車道を走っても段差や凹凸がすごいです。

 

と言う前提でのレビューです。

 

走行性能

小径車なので走行性能は高くないのではないかと思っていましたが、思いのほかよく走ります。ママチャリとは別次元です。GIANTの安いクロスバイクと比べても劣っているとは感じません。

 

僕は内装3段ギアのモデルに乗っているのですが、ギアはこれで必要十分。6段までは要らないかなという感じです。重いギアで順調に漕いでいると『ちょっと怖いな』と感じるレベルのスピードが出ます。レース場なら良いですが、実際の道路は段差もあれば飛び出しもありうるわけであまりスピードは出せません。周りの通勤ロードバイクと比べてもそんなにスピードが遅いわけではないので、重い側は3段で十分です。

 

考える要素になるのは軽い側のギア。Bromptonは小径車なので上り坂がきついです。この記事でも書いた通り、我が家の周りの坂には歯が立たないことがあります。

www.yotaronoguchi.com

 

行動範囲に坂の多い人は、より軽いギアにできる6段を検討してみるのがよいと思います。ただ、我が家の周りの急坂は急すぎて多少ギアが軽くなっても登れない予感がします。そういう意味で僕には3段で十分そうです。 

 

なお、いろいろなサイトで内装3段ギアは走りが重いと書いてありましたが、少なくとも素人が乗っている限りは気になりません。しっかり走れる仕様です。乗り比べればわかるんだろうけど、そんなことよりチェーンオイルをきちんと差すとか、メンテナンスの方が重要だと思います。街乗りなら3段がベストかなぁ。

 

ハンドル形状

BromptonにはH, M, P, Sの4つのハンドル形状があります(下図に左から順に並んでいます)。HとMは似たような形ですがHが背の高い人用と言うことみたいです。178cmの僕が乗ってもMで低いと感じることはないので、Hは相当背の高い人向けのようです。

 

一番右のSは見てわかる通り前傾姿勢をしやすいフラットハンドル。右から2番目のPは持つ位置によってMとS両方のポジションを取れるということみたいです。

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https://www.brompton.com/bikes/build/bike-builder

デザインの好みもあるので選ぶのは難しいですが、Hは身長の面でほとんどの人の選択肢から外れるはずです。Bromptonは取り回しの良さが大切なのでPも外していいんじゃないかな。そうするとMかSのいずれかと言うことになりますが、実用車としてはMが向いていると思います。写真で見るとMのハンドル位置は高くなりそうに見えますが、178cmだとMでも前のめりで乗ることになります。この辺は身長とのバランスですので実際に乗って確認してみるのが一番ですね。

 

僕のようにネット通販で一発勝負する人もいるかもしれません。個人的にはSにしたらかなり前傾になるのできつかっただろうな、と思うので、ネットで買う際にはデザインの好みだけでなくハンドルの高さにも気を付けたほうがよいと思います。なかなかイメージはしにくいだろうけど、自分に合った高さのハンドルを選ぶようにしましょう。個人的には乗りやすくてかわいらしいMがおすすめです。Sは前傾姿勢で走り込む人、小柄な人向けと言う感じ。

 

実用性

とても高いです。折り畳み自転車と言うと頼りない印象がありますが、付属品をつけるとママチャリ以上の実用性を発揮します。ここからは僕が使っている付属品と一緒に、Bromptonの実用性をご紹介します。

 

Brompton Oバッグ 

通勤カバン。雨が多いので完全防水仕様が必要条件なんですが、外側ががっつりビニールなのでそこは完璧。作っているOrtliebと言うドイツのメーカーは自転車用防水バッグでは有名なところのようなので信頼できそうです。パソコンスロットもついていて書類も入る。仕事カバンとしての機能はすべてついています。さすがにお客さんのところに行けるデザインではないけれど…。

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Bromptonのカバンはキャリアでフレームに取り付けるのもよいところ。ママチャリのカゴのようにハンドルについているわけではないので、カバンを付けたままでもバランスが崩れて倒れる心配が少ないです。(ママチャリはこの形で自立しない。)

 

欠点は、地面の振動をダイレクトに拾うことくらい。かなり揺れるので精密機器は心配で入れておけません。会社のパソコンだけ入れるようにして、カメラは身に着けるようにしています。

 

とにかくおすすめのカバンだと思って、アマゾンで調べてみたんですが載っていない…。ほかのサイトで見てみたら50,000円って…。僕は140ポンドで買ったのに…。世界の垣根がなくなったこの時代に日英の価格差がどこから来るのかわかりませんが、50,000円の価値はないと思います。ちょっと邪魔だけど、防水のリュックでいいかもしれません。Bromptonの良いところが減っちゃうのは悲しいけど。

 

Bromptonバスケットバッグ

もう1つスーパーでの買い物用のカバンとしてバスケットバッグも買いました。Oバッグは容量が大きくないのでペットボトルのような大きい日用品が入りません。これは、バスケットと言う名のごとく、口を開いたままカゴの形で使えるので収納力抜群です。

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段差に乗ってしまうとカゴの中でポテトチップスがジャンプしたりしますがそれはご愛敬。イギリスで買うと60ポンド、日本だと15,000円。納得感は依然薄いですが、使い勝手はよいしOバッグほどひどい価格差ではないので、買ってみてもよいかもしれません。

 

イトーサイクル Brompton用キックスタンド 

さらに実用性を高めるためにおすすめなのがスタンドです。

 

メーカーとしてはこの形で立てておけるからスタンドはいらないって話のようなのですが、毎回たたんでなんていられない。スタンドがあるとかなり利便性が上がります。

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僕はイトーサイクルと言うお店で買いましたが、簡単に取り付けられて安定感抜群。折りたたんでも一切邪魔にならない。それでいて3,000円ちょっとです。Viva Made in Japan! Viva Ito Cycle!

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大阪のサイクルショップ ブロンプトン バイクフライデー ツーリングパーツ イトーサイクル

 

ただ、鍵をかけても長時間置いておくと盗まれるらしいので、長時間の保管はたたんで持ち運ぶのがよさそうですね。

 

Cateye Volt400

イギリスの道路は恐ろしく暗い上、車の制限速度が速めなので電気をつけていなかったら100%跳ねられます。一度走っている途中にライトの電池が切れて、本当に泣きそうになりました。ライト重要。

 

フロントライトはこれにしました。明るさも十分で、電池もUSB充電で持ちもよいのでお勧めです。これもアマゾンで見てみたら載っていない。ライト自体はあるんですがBromptonに取り付けるための冶具がついたセットが無いみたいです。

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と、思ったらこちらもイトーサイクルにオリジナルの冶具付きの商品がありました。すごいな、イトーサイクル。なんか純正よりよさそうに見えるし。

 

Brompton純正リアライト

これも日本では売っていないようですが、全然おすすめではないのでよいです。あまり明るくはないし、単四電池駆動でしかも電池交換にはドライバーが必要です。

brilliantbikes.co.uk

 

本当はサドルに着けるCateyeのこれが欲しかったのですが、買ったときからサドルには自転車を入れる袋がついていたので泥除けに着けられるこれにしました。まあ車からは見えるでしょうからよしとします。

brilliantbikes.co.uk

 

 Bromptonツールキット

ばらして掃除するために買ってみました。ほんと、これだけあれば全てばらせるんですよ、Brampton。折り畳みだとメンテナンスが大変と言うイメージがありますが、下の記事で書いた通り素人でも一通りの作業はできました。そんなにハードルは高くないので、持っておくと安心だし楽しいです。

BROMPTON(ブロンプトン) ツールキット

BROMPTON(ブロンプトン) ツールキット

 

www.yotaronoguchi.com

 

 

移動中はフレーム内にしまっておける優れもの。買って損なし。またまたイギリスの50ポンドより高いけど、ここで紹介したものの中では一番良心的な価格差です。1ポンド200円近かった時代を思い出せば適正価格。

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ULAC BAUHAUS シリコンカバー自転車用コイルワイヤーロック

長時間放置していると盗まれちゃうらしいのでカギはあまり使わないのですが、スーパーでの買い物の際には地球ロックする必要があります。

 

この商品は常時自転車に着けておけて折りたたむときにも邪魔にならないので重宝します。本来はサドル下に取り付けるもののようですが、サドルは折り畳み時に収納しなければいけないのでハンドルに着けています。放っておくと冶具が回ってきてしまうことがありますが特に問題ありません。冶具からカギを取り外すのも戻すのも簡単だし、色もBromptonに合う気がするので気に入ってます。

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欠点

あまりべた褒めをしていても参考にならないので素人目線の欠点も書いておきましょう。

 

まず、走行性能の低さが挙げられます。タイヤが小さいのでこれは致し方ない。同じお金を出せばもっと楽に速く走れる自転車はたくさんあるはずなので、折り畳みの必要性がなければ普通のロードバイク・クロスバイクを買うほうがよいと思います。ただ、走行性能が低いと言ってもエントリークロスバイクと同等の走りはするので、走りが悪いわけではありません。

 

値段の高さも欠点です。と言うか日本は高すぎだ。安いモデル(M3L)で180,000円(税別)って…。きっと180,000円あったら相当良いロードバイク買えますよね。ちなみにイギリスだと1,025ポンド。いずれにせよ買えない。中古で買うしかない自転車ですね。よい中古に巡り合えてラッキーでした…。

 

上に書いたように日本ではバッグなどの付属品も高いので、簡単には買えない感じ。一方で独特な形状をしているので汎用品の自転車用アイテムが使いにくいと言うジレンマがあります。必要なアイテムをコツコツ買っていくしかなさそうです。

 

最後の欠点は掃除がしにくいこと。日本ではあまり気にならないかもしれませんが、イギリスの冬は頻繁に雨が降っていて道路は水たまりだらけ。しかも泥がふんだんにある田舎道なので、いつも泥を巻き上げて走ることになります。だからフレームもリムもいつも泥だらけ。掃除してあげたいのですが、意外と細かい隙間が多くて難しいです。常にきれいにしておくのは早々にあきらめました。

 

総評

走りやすいし、たためて保管も簡単。その上、荷物もたくさん運べる自転車なので、『走ること自体が目的です!』と言うストイックな人じゃなければおすすめです。Made in UKの製品自体が貴重だと思うので、ぜひ検討してやってください、高いけど。