リコーGR片手にロンドンに行ってきました。
ロンドンで会議があったのでGRを片手に行ってきました。この日は会議が終わったあと飲みに行く予定にしていたのでBromptonは留守番です。
いつも油断してしまうのだけれど、交通の便の悪さも手伝ってロンドンのオフィスまでは2時間近くかかります。この結構な長旅はGuildfordと言う駅まで行くことから始まるのですが、これが結構大変。ど田舎にある我が家の最寄り駅ShalfordからGuildfordへ向かう電車は朝のラッシュの時間帯でも1時間に1本しかありません。
きちんとアプリで予定を立てて準備をしていたところ、アプリ内に『30分遅れ』と通知が出てきました。まあイギリスの電車はたいていこんなものです。さすがに慣れたので慌てずにバスで行こう、と当初の予定よりも少し早く家を出てみると、外は霧。幻想的な感じが面白くて、急いでいるのについつい写真を撮ってしまいました。GRはポケットから出してから撮るまでが一瞬なので、急いでいても写真を撮れるのがいいですね。
幸いにもと言うべきか予想通りと言うべきか、バスも少し遅れていたので余裕をもって乗れました。Guidfordから電車に乗ってLondon Waterloo駅に到着です。
この駅で地下鉄に乗り換えるのですが、乗換口にいる係員に『何線に乗るの?』と聞かれます。Jubilee Lineと答えると笑顔で通してくれました。
なんでそんなこと聞かれたんだろうと思ってエスカレーターを降りて行くとすぐに理由がわかりました。改札前が大渋滞。自動改札を通るためだけに行列に並ばないといけません。さっきの係員は、乗る線によって利用者を複数の改札に振り分ける役割だったのでしょう。
(エスカレーターは空いてるんですけどね。)
改札の混み具合は東京を思わせます。でも、東京のように押し合う感じではありません。混んではいるけどスペースはあって、基本的に他の人に触れずに歩けます。なので東京よりは快適かもしれません。
改札を抜けるといったん空くのですが、ホームでまた大渋滞に巻き込まれます。ピークの時間帯だったこともあって地下鉄に乗るまでに6本ほどの電車を見送らなければなりませんでした。理由は明白。車内が混雑していません。ロンドンの人たち、無理に電車に乗り込まないんです。人に触れなければ乗れない状態になったら乗り込むのを諦めます。結果として、車両の輸送力が下がり、ホーム上に人が並ぶことになります。
電車は1分ごとに来るので数本見送ってもさほどのタイムロスではありません。とは言え、焦らないのはなぜか?推測でしかありませんが、遅刻しても大きな問題にならないからだと思います。地下鉄が混んでいることはみんな知っている。だからそれが原因の遅刻は仕方ない。そんなおおらかさがこの国にはあるような気がします。
実際に乗ってみると、あれだけホームで人が待っているのに車内は余裕があります。日本人の感覚では1つのドア当たりもう15人は乗れるな、と言う印象。それでも無理して乗らないんですね。
そんな車内にいると東京の異常さに気づきます。他人に触れるだけでもおかしなことなのに、ましてや押し合うなんて、外でやったら『暴行』『傷害』に該当すること。それが自然に発生する状況を作っている鉄道会社は、真剣に対策を考えるべきだと思います。ロンドンの地下鉄でさえ1分に1本走らせられるんだから、日本の鉄道会社もそうしたらよいのに…。
会議の後はスペインに住んでいる部下と飲みに行きました。業務変更に伴い彼とは別の部署になってしまうので、2人きりの送別会。お店はロンドンブリッジ駅近くのアラビカ・バー&キッチンと言う中東料理のお店。
メニューは一応英語らしいんですけど、名前を見ても何が何やらよくわからない。説明文に材料が書いてあるので、それを頼りに適当に注文です。説明文には調理法も書いてあるんですけど、僕の英語力では歯が立たない。
料理は全部おいしかったです。中東料理の特徴なのか、ヨーグルトソースが結構使われているんですが、それがすごくさっぱりしていて美味。以前に東京で食べたときはあんまりいい印象がなかったのですが、人種の坩堝のロンドンには現地の腕利き料理人がやってくるのかもしれません。
惜別の宴と言うことで、仕事の話からカメラの話、マドリッドを一緒に旅行した思い出や、いつか日本に旅行に来たらどこに行こうなどたくさんの話をしました。いつの間にか注文したレバノンワインのボトルは空になり、店を移動してビールまで飲んで。へべれけになって帰路についたおかげでGuildford駅からのタクシーで言葉が通じず、よくわからないところに連れて行かれそうになったほど。
久々にたくさん飲んでたくさん話してたくさん笑った。それなのにちょっと切ないロンドンの夜でした。
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