弾き語り用配信機材見直し ~②リバーブはPre Delayがキモ。EQは要らない。
弾き語り用配信機材の見直し、マイクを替えてかなり音質はよくなったのですが、依然満足のいく音にはなりません。
気になっているのは
- 声が奥に引っ込んで聞こえる。
- 声が薄っぺらく聞こえる。
ひどく主観的な感覚なので原因を特定をするのは難しかったのですが、不思議なもので何度も設定を変えて聴いていると要因らしきものがわかってきます。自分なりに出した結論は、
- リバーブが声を奥に引っ込めている。
- 自分の声のブーミーな帯域が気になって、EQでその帯域をカットしたことが音を薄くしている。
リバーブはPre Delayがキモ
1番については要因の特定は簡単でした。リバーブを切ると声は前に出てくる。リバーブを効かせると声が奥に引っ込む。非常にシンプルな因果関係だったんですが、問題はうっすらでもいいのでリバーブはかけたいということ。リバーブなしで歌える技術なんてありません。でも、うっすらでもかけてしまうと声が奥に行ってしまいます。
そこで、適当につまみを回して声を引っ込めずにリバーブをかける方法を探したところ、Pre Delayと言うパラメータが大事だということが判明しました。このPre Delay、音声が入ってからリバーブがかかるまでのタイミングを決めるものなのですが、これが短すぎると声を出した瞬間からリバーブがかかってしまい奥に引っ込んでしまうようです。
このPre Delayを50くらいに設定すると、声を発した瞬間はリバーブがかからず、そのあと一瞬遅れてリバーブがかかってくるようになります。これで、発した瞬間は声が前に出て、リバーブで余韻が残るようになりました。
EQは見直すのではなく、使わない
声が奥に引っ込む問題が解決したので、続いては薄っぺらさをどうするかです。EQの使い方が良くないのかもしれないと、いろいろ試してみますが、どうも満足する音質には仕上がりません。
何度設定を変えても満足できる音にはならないので、思い切ってEQを外してしまうことにしました。EQは、イギリスで買った安物を使っていたのですが、全帯域で音を変えてしまうような効果の大きいエフェクターに安物を使ってはだめだったみたいです。EQの設定をフラットにした時の音と、EQを外した時の音を比べてみたのですが、EQを外した時の音の方がクリアだったので、安物の回路を通すことによって音が劣化していたのだと思います。
EQを外したことで、予想通り低帯域が出てきたのですが、これはマイクの位置を調整することでコントロールできることもわかりました。Beta87Aの説明書には『マイクに近づくと低音が強調されます。』との記載が。実際にマイクから離れていくと低帯域が減っていきます。それもEQよりもかなり自然に。自分の好きな音になる距離を見つけて、ボーカルの音はほぼ完成となりました。
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自然に声が録れるようになったことで、リバーブを深くかけても自然に聞こえるという嬉しい効果もありました。クリーンな音で録るのは大切なことなんですね。音作りに迷ったら、足し算ではなく引き算をしてみてもよいかもしれません。
とは言え、これで完成とはなりませんでした。声だけ出している分にはよいのですが、弾き語りをすると音の濁りが発生するのです。
この続きは第3弾で。