よたろぐ

弾き語り、おりたたみ自転車とカメラのブログ

祝!通算7度の落馬達成。

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この子に乗ったわけではないです。と言うか乗れるのか??

 

乗馬レッスンを始めた際に、牧場主のおばさまから『一流のライダーになりたかったら7回落馬しなきゃダメよ。』と言われていましたが、ついに昨日7回目を達成しました。昨日の時点で記録は5回だったので、1日で一気に2回分追加した計算です。

 

目標達成のための2回の落馬、ダメージはとても大きいものでした。

 

激しい落馬と言えばClaude。牧場で一番大きくパワフルな馬で、春先にも外で振り落とされ、呼吸ができなくなりました。 

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昨日の落馬もClaude。今回はスクール内での練習なので外ほどの危険はないと思っていたのですが甘かったです。思い返せば、昨日は乗った時からClaudeの雰囲気が違っていました。それに気づけなかったのが落馬につながる要素だったのだと思います。

 

Claudeにまたがって、鐙の長さを調整していると、彼は外へ外へ歩こうとします。手綱を引っ張っても歩きたがるので、きつめに止まるよう指示し、調整後はスクールに誘導しました。ところが、スクールに入りたがりません。じっと外を見て動かない。きつめに蹴ってスクールに誘導します。

 

スクール内ではきびきびと歩き始めたので、集中しているのだと思い常歩(Walk)と速歩(Trot)を繰り返していました。反応はよい、速歩のスピードも申し分ないので駈歩(Canter)に移ろうとClaudeを蹴った瞬間、手綱を思い切り前に引かれ前のめりに落ちました。頭を打たないように回転したので腰を強打。一瞬息が止まります。

 

僕『何か悪いことしたんでしょうか?』

先生『あなたの動きはPerfectだったわよ。WalkとTrotのTransitionは美しかったでしょ?ただ、今日はClaude休み明けで走りたくてうずうずしているのね。あなたの蹴り方が強かったので興奮したみたい。あなたは見えなかったと思うけど、後ろ足を蹴り上げてたわ。いつもはあれくらいの蹴り方でいいけど、今日はもっと緩くてよかったわね。これが馬に乗るってこと、生き物だからね。その時の気分も感じなきゃいけないのよ。よい勉強になったわね。あと、頭を下げようとしたら手綱を弾いて拒否してね。』

 

先に言ってよ…

 

いつもと違うとは思っていたけれど、そんなのわかんないって。いつもは軽く蹴っても動かないし…。

 

ただ、Claudeの変化に気づける要素はたくさんあったのも事実。息を整えながら反省して乗り直します。

 

本当に今日のやる気は違います。とにかく走りたいClaude。蹴らなくても行っていいよと言う雰囲気を出すだけで駆歩を始めます。駆歩を始めるとどんどんスピードを上げていく。手綱を引いてスピードを落とそうとする僕と、それを拒否して前のめりに行こうとするClaudeとのせめぎ合いが15分くらい続いたときに事件が起こります。

 

スクールの壁に向かって速歩をしていた時、突然Claudeが視界から消え、右に90度向きを変えてすごいスピードで走り出しました。僕はそのまままっすぐ壁に向かって飛び、幸運にも壁の手前に落下。Claudeはそのままスクールの出口を走り抜けると、なんとその先のフェンスを飛び越し、牧場へと逃走しました。1mを超えているフェンスなのに…。さすが競技用の馬。

 

突然の90度の方向転換+トップスピード。馬にこんなことができるのかと思いつつまた呼吸を整えます。その間、先生は『Claudeが逃げたわー。』と絶叫し注意を促し、回収に向かいます。帰ってきた先生に

 

僕『何か悪いことしたんでしょうか?』

先生『ううん、いい感じで乗ってたわ。でも…』

 

Claude練習に飽きたんだと思う。

 

おい…。

 

先生『今回の落馬は仕方ないわね。コントロールは難しかったと思うわ。しかしあなたよく飛んだわねぇ。スーパーマンみたいにきれいに飛んだわよ。』

 

相変わらずの楽観主義。先生の笑顔は落ちたショックをやわらげてくれます。とは言え今回の落ち方は激しかった上、落ちる場所が悪ければ大けがの可能性もありました。さすがに恐怖感が芽生えました。

 

それでも先生は笑顔でClaudeを連れて帰って、もう一度乗せようとします。駆歩は危ないからやめておきましょう、でも常歩と速歩でスクール内をコントロールしなさいと。理由は

 

  • あなたは間違ったことはしていない。だから今回の件で自信を失うべきではないの。最後はちゃんとコントロールして終わるべきよ。
  • Claudeにあなたが自由になる相手だと思わせてはいけないわ。あなたがボスだと思い知らせなければいけないの。

 

とても合理的。僕の恐怖心は完全無視だけど合理的です。

 

落ち着かせるために、走るコースをクネクネさせたり障害物の上を走らせたり、とにかく頭を使わせます。それでも何度かまた走りそうになったので手綱を思い切り引いてコントロール。課題をこなしてレッスンを終えました。

 

馬の気持ちを理解すること、その上で自分がボスであると言うことをはっきりさせることが必要だと言うことを学んだレッスンでした。怖かったけど学びが多かった。

 

やっぱり『一流のライダーになりたかったら7回落馬しなきゃダメよ。』は真実なのかもしれません。