お話し好きで前向き ~イギリスの人々
香港からの帰りの飛行機でちょっとした事件がありました。珍しく飛行機に乗ったら温度が高くて、寒いのが苦手な僕にはちょうどいいかも、など思いながら離陸を待っていると…
エアコンがつかないため出発できません
とのアナウンスが。ああ、エアコンがついていないのですね。それだと上空に行ってしまうと死んでしまいますね。と言うか隣りの大きい人はすでに汗だくなので、このままでも死んでしまいますね。と言うことでそのまま待つようにとのアナウンスが。5~10分くらいエンジニアが状況確認をするために必要です、とのこと。
日本だとこの時点で客席の雰囲気が悪くなると思うのですが、イギリス人はこういう時、隣の知らない人と愉快にお話を始めます。『エアコンつかないと困るわよね~』『どのくらいかかるだろうね~』てな会話から始まり、途中からもう飛行機関係ない会話に。で、10分が経過する頃、アナウンス。
いまのところエアコンは動いておりません。ただ皆さんもご存じのとおり、この最新鋭の飛行機はコンピュータ制御です。そのためPCと似たところがあるんですね。なので再起動をすれば直るかもしれません。やってみるので暗くなってもびっくりしないでね。
この辺から俄然盛り上がってきます、客席。わ~お、とか言ってます。隣のおじさんがウインクしながら人差し指と中指を重ねているので(うまくいくようにのおまじない。Cross fingerとかいうやつ)完全東洋人の僕もやっておきました。
暗くなった図。
個人的には飛行機の再起動とかすごく怖いんですけど…これに乗って13時間飛べるのかって言う。でもイギリスの人たちは『真っ暗だ~』とか盛り上がってます。
で、電気がついて5分後、アナウンス。
Unfortunately~
ここでフルハウス(若い人は知らないだろうね)の観客並みの『わ~お』が出ます。ここまで来ると面白い。
そしてそのあと衝撃のアナウンス。
これからテクニカルマニュアルを読むから少しお待ちください。
怖すぎ。機体は自社のものではないとはいえ、マニュアル読むの?と言うか今まで読んでなかったの?再起動は勘でやりましたか?とドキドキしていたら、イギリス人大爆笑。
もはや器が違いすぎる。
1時間後にうまく動いたときは拍手喝采でした。1時間遅れてるのに…
見習わなければ。
イギリスの人は気難しい印象がありますが、おしゃべり好きの前向きな方が多いですと言うお話。